天香山命と久比岐のあれやこれや

素人が高志の昔を探ってみる ~神代から古墳時代まで~

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

建国神話第六章 国譲り神話

前回の要点:日本海を航行した科野安曇氏が八岐大蛇であり、草薙剱の所有者。八岐大蛇退治は逐降の原因。時系列を逆転させて美談に転換したのは、山陰出雲に受け入れてもらうため。素戔嗚を山陰出雲に関連づけることで翡翠の産地を隠匿した。 神代下第九段 …

建国神話第五章 八岐大蛇

前回の要点:丹生川上の祭祀で使用した土器の原料を採取したところの地名「埴安」は、武埴安彦を暗示するキーワード。武埴安彦討伐と国見岳八十梟帥討伐と逐降は、同一の事変を描いている。大彦=神武=高皇産霊武埴安彦=国見岳八十梟帥=大国主(※)大物主…

建国神話第四章 逐降と国見岳と埴安(2)

前回の要点:神武は高皇産霊。国見岳八十梟帥は大国主。越前の丹生山地と国見岳は素戔嗚ゆかりの地。素戔嗚の狼藉が原因で神退った稚日女は、高志と瀬戸内をむすぶ経路(琵琶湖・淀川)を活動域にしていた息長氏に縁がある。天岩戸で諸神が講じた策と、丹生…

建国神話第三章 逐降と国見岳と埴安(1)

前回の要点:誓約で生まれた五男神は瀬戸内を含む交易路を指し、宇佐ー対馬間の三女神と合わせ、鉄ていや玉石を流通する大陸との交易路を表す。鍛冶技術を携え入植した淡路勢は、翡翠の産地である久比岐勢と交流していた。これより前、伊勢に入植していた饒…

建国神話第二章 ヤマト建国前夜の畿内

前回の要点:誓約で生まれた三女神は、宇佐と対馬をむすぶ交易路を司る。素戔嗚は、狗邪韓国を象徴する。 瀬戸内航路 三女神が宇佐と対馬をむすぶ交易路ならば、同時に生まれた五男神もそれに類する存在だろうと予測すると、まず瀬戸内海が思い当たる。 2004…

建国神話第一章 素戔嗚と三女神

第五段(神産み)では、さまざまな神と三貴子(天照、月読、素戔嗚)が誕生する。三貴子は、本伝と一書第二では伊弉諾と伊弉冉の両親から、一書第一と第六(黄泉戸喫)では伊弉諾の片親から生まれるが、どちらにせよ素戔嗚は乱暴な気性ゆえに、親により根国…

建国神話序章 自説の骨子

神代紀の誓約から国譲りまでは、倭国大乱を描いている。神武[1]紀の東征は、倭国大乱のころの近畿地方と中部地方を描いている。崇神[10]紀には、神武東征の記述を改竄したような倭国大乱の記述がある。これを読み解くにはコツが必要だ。 コツを押さえれば日…